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絶叫の残骸を舐める

切るには少し早過ぎた爪 の残骸のような細い細い月がまるで
閉じた誰かの片目みたいで 頼りない
そして本当は太陽が照らしてる だから光ってる 月

どちらにも手が届かないくらい遠いのに
一方は焦げるほど熱を放ち
そして月は あんなにキラキラと輝いていても 刺せるほどに尖って見えても
ただただ ただただ きっと 冷たい
月は触れると きっと僕らは 凍ってしまうんだ

だからもしかしたら 夜の低温は月の仕業なのかもしれないし
太陽とは 無関係のような気さえしてくる

化粧をするように常にヘンゲし
生きとし生けるもの全てに同じ闇の加減を運んできては
涙も笑いも 単一色に塗り替える

「夜泣き」「夜這い」「夜もすがら」「夜露」     「月夜」…


夜明け前になったら 朝食用サンドウィッチを少し 半分ぐらい
喉に居残った不甲斐ない絶叫と一緒に 呑み込んで
その後 光線から逃避して また枕に伏せて
次の 太陽の残骸みたいな 月を待とう

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